スピニングロッド入門!
数年前では考えられないほど進化した低価格帯のロッド達。
代表的なモデルとしては、シマノのエクスプライドシリーズが挙げられると思います。
そんなエクスプライドシリーズから、最初に買うべき一本を考えます。
バス釣りほど入門者にとって取っつきにくいスポーツもないと思います。
メーカーのHPを見ても、専門用語が羅列された意味不明な解説文と、良く分からない番手が書かれたロッドたち。
そんな悩める初心者に向けて、エクスプライドのどんなモデルを購入したらよいのか、私のこれまで使用したロッドを元に、考えてみます。
※長文注意ですw
目次
前提
当記事は、バス釣りを始めて、エクスプライドシリーズのスピニングロッドを購入予定の初心者の方に向けた記事になります。
ロッドのテーパーや、パワー表記について既に知識のある方を前提にしています。
もし、ロッドのテーパーやパワー表記について、不明な点がある場合は、詳しく解説したこちらの記事をどうぞ★
エクスプライドシリーズについて
エクスプライドシリーズは、2017年にフルモデルチェンジを行っています。
私はまだNEWエクスプライドは触っていないのですが、旧モデルについて何本か使用しました。
そちらの使用感を元にNEWエクスプライドの、最初の一本にふさわしいロッドを考察していきたいと思います。
ついでに、「ソリッド」と「チューブラー」、「乗せ」と「掛け」についても解説します。
私がこれまで使用(または触った)エクスプライド(2016年以前のモデルチェンジ前のモデル)
262UL-S
262UL-Sは、ソリッドティップモデル。(紛失してしまったので、まともな写真が残っていませんでしたw)
「UL」はウルトラライト、つまりバス用ロッドの中では最も弱い種類になります。
「S」はソリッドティップのSですね。
いきなり良く分からない用語が出てきましたね。「ソリッドティップ」を理解するためには、まず「チューブラー」と「ソリッド」を覚えます。
「チューブラー」
チューブラーというのは、ロッドの中心が空洞になった作りのことを言います。
ロッドを製造するとき、芯になる棒に、素材となるカーボンを巻き付けていく訳ですが、その芯を抜くと空洞になります。
文字通り、「チューブ」状になっているわけです。
「ソリッド」と表記されていない、ほぼすべてのカーボン製ロッドが、この「チューブラー」構造になっています。
メリットとしては、軽い、操作性が良い、感度が良いなどが挙げられます。
デメリットとしては、構造上、どうしても細く作れません。
「ソリッド」
ソリッド、というのは、空洞がなく、蜜に詰まった構造の事をソリッドと言います。
チューブラーが中に空洞があるのに対して、空洞が無いのが「ソリッド」です。
チューブラーに比べて、ややダルで柔らかいフィーリングが特徴。
しなやかでバスがルアーに食いついたときの追従性が高い。
バスがルアーにバイトしたときに、ロッドの先が硬いと、ロッドの復元力が強く、その復元力がルアーに伝わってバスに違和感を与えてしまい、バスがルアーを離してしまいます。
それを防ぐための「ソリッド」構造という訳です。
ただしフルソリッドにしてしまうと、かなり重くて扱いにくいシロモノになってしまうらしく、竿先だけをソリッドにした、「ソリッドティップ」という形式がソリッドロッドの主流派です。
追従性の高い竿先によって、オートマティックにバスのバイトを「乗せる」ことが可能になります。
メリットとしては、ソリッドティップは食い込みが良く、乗せ重視。
デメリットとしては、素材が詰まっている構造上、どうしてもチューブラーより重たくなります。
チューブラーとソリッド
ざっくりチューブラーの方が感度が良い、ソリッドの方が柔らかく乗せやすい(喰いこみが良い)と言いましたが、使うカーボン素材の特性にもよりますので、一概には言えないようです。
ただ市場に「ソリッドティップ」として販売されているロッドのほとんどが、食い込みを重視した「乗せ」のロッド、という事をウリにしていることからも、一般的にはソリッドティップモデルは「柔らかく乗せ重視」、チューブラーは「張りがあって感度良く、掛け重視」という認識で良いでしょう。
人によってさまざまな意見や考え方の違いがあるお話で、そこがまた面白いところでもあります。
乗せる、掛けるの違い
また専門用語の登場ですw
良く言う「乗せる」「掛ける」という言葉。
これは、バスの口に針を貫通させるときのいわば「感覚値」を表した言葉です。
乗せる
超ざっくり言って、竿先が柔らかいロッドほど、追従性が高く「乗せ」重視となります。
柔らかい竿先で、違和感を感じにくいバスが、加えたルアーを反転してグングンと泳ぐうちに、いつの間にか掛かっている。
また、活性の低いバスのハムハムするような弱い吸い込みのバイトに対して、柔らかい竿先がルアーを大きく動かし、対応してくれる。
よく言う「バイトを弾く」っていう表現は、バスの吸い込みにたいしてロッドの復元力が強すぎて、せっかくの吸い込みをモノに出来ない事を言います。
掛ける
逆に「掛け」というのは、バイトが有った際にアングラー側から積極的にバスの口にフックを貫通させる行為の事をこう呼びます。
シャキッとした竿先のロッドなどで、バイトを感じた瞬間にキッチリとアングラー側でフッキングを行い、貫通させる一連の行為のことです。
この辺りの感覚は、最初のうちは正直半信半疑でしたが、しばらくバス釣りをやりこんでくると感覚的に分かってくる部分です。
ただし最初の頃は良く分からない感覚で大丈夫だと思います。
もし最短で「乗せ」と「掛け」を理解したいのなら、エリアトラウトに挑戦してみることを強くオススメします。
ネイティブフィールドでのバスフィッシングと違って、バイトの数が圧倒的に多いですので、短期間で理解可能です。
また、マスのバイトは、バスの吸い込みバイトと違って、軽くかじるだけなので、そのかじるときにいかに「掛ける」かで獲れる魚の数に圧倒的に差が出てきます。
このマスを「掛ける」感覚を得られると、「乗せ」の感覚も理解しやすいのではないかと思います。
262UL-Sの使用感
…話を戻します。262UL-Sの使用感について。
「食い込み」を重視しつつも、ダルな感じやパワー不足は一切感じさせないしゃっきりとしたフィーリングの名竿でした。
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