高弾性ロッドと低弾性ロッドの違いをまとめました。
そして、低弾性ロッドにありがちな誤解を解説します。
目次
高弾性ロッドと低弾性ロッドの違いまとめ

高弾性 | 低弾性 | |
値段 | 高い | 安い |
感度 | 良い | 悪い |
重さ(同強度) | 軽い | 重い |
強さ(同重量) | 強い | 弱い |
高弾性カーボンと中低弾性カーボンの特性をざっとまとめるとこんな感じになります。
高弾性カーボンを使用したロッドの特徴
高弾性カーボンというのは、元に戻る力(復元力)が強い素材を使っています。
結果、同じ強さであれば、高弾性カーボンの方が「薄巻き」で済むため軽く作れます。また、軽く仕上がるので、感度も良くなります。
ただし強度的には低弾性カーボンを厚く巻いたロッドより弱くなります。(衝撃に弱い)
そしてお値段が高い。
低弾性カーボンを使用したロッドの特徴
一方で低弾性はその逆。
低弾性カーボンを使用したロッドの場合は厚く巻くため、重たくなります。
また、厚巻きするので頑丈で壊れにくく、高弾性素材と比べるとお値段は控えめ。
もちろん、カーボン以外の混ぜ物の比率とか、ロッドのティップ、バットどちらにどのぐらい配分するか、また巻き方もイロイロ..ということでそんな単純な話ではないのですが、簡略化するとそんな感じです。
〇〇t(トン)カーボンという表記について
よく〇〇t(トン)カーボンと表記されていますが、 〇〇t(トン)の力を掛けた時に破断しますよ、という事です。(正確にいうと引っ張り強度、ということらしい)
先述したように、高弾性カーボンの方が、同じ重量ですと頑丈で破断しにくい。
つまり、〇〇t(トン)カーボンの数値が高くなります。ちなみに何トン以上で高弾性、などといった明確な指標はないようです。
高弾性だから良い、ではない
ここまでのお話を聞くと、高弾性カーボンの方が良い素材だ、という結論になってしまいがちです。
しかし、適材適所というか、必ずしも高弾性が全てにおいて優れている訳ではないというのがこの記事でお伝えしたい事です。
高弾性は良い、低弾性は劣っている、という認識になりがちなのです。
理由は簡単で、お値段が高弾性は高い、低弾性は安い。だからです。
消費者の心理としては、高い高弾性の方が優れているだろう、と思ってしまいがちなのです。(私もがっつり勘違いしていました)
実際に使ってみて
もちろん、高弾性カーボンを使用したキンキンのハイエンドモデル、も素晴らしいです。
特にネコリグやテキサスリグといったワーミングを主体とする場合、縦方向にロッドをさばく際に軽さのメリットは効いてきます。そして何よりも感度が良くて、水中の情報をより多くフィードバックしてくれますよね。

しかしいつでもキンキンのロッドが最適かというと、実はそうでもないですよね。
例えばクランクベイトを巻き倒すのに、キンキンのロッドでは手元に振動が伝わりすぎて疲れてしまいます。
もちろん、クランクベイトに限ったことではないですが、ハードベイトを使っている時に、適度に柔軟性が欲しい時ってありますよね。
私が低弾性のロッドを使用するときは、以下のようなときです。
- 適度なダルさでサスペンション効果を生み出し、根掛かりを回避したいとき
- ルアーを手前に引っ張りすぎず、美しく泳がせたいとき
そんな時に、あえて低弾性カーボンを使用したロッドを使うことがあります。

例)ゾディアスシリーズ

例えば、シマノのゾディアスシリーズは、低〜中弾性カーボンで作られたロッドです。しかし黒田プロや佐々プロは、ゾディアスシリーズをトーナメントに使用しています。
もし高弾性カーボンが、低弾性より優れているマテリアルだとしたら低弾性カーボンを採用したゾディアスシリーズは一切使用しないはず。
トッププロたちも、扱うルアーによってロッドの弾性を使い分けているという事になります。
ゾディアスを売りたいから?と邪推する考えもあるかもしれません。しかしそんな安直な理由で、勝負の場であるトーナメントで使用するはずはないですよね。
もちろん、黒田プロや佐々プロが公言している内容ですので、改めて私のクソブログでお伝えする必要もない事なのかもしれませんが…
オススメの低弾性ロッド
低弾性ロッドの良さを知ってもらうには、まずはシマノ ゾディアスシリーズを一本購入してみるのがおすすめです。
番手はイロイロありますが私も使ったことのある166MHあたりがもっとも汎用性が高いですね。
とにかく安価で手に入れやすいですし、エクスプライドなどの中〜高弾性カーボンを使用したロッドとの違いははっきりと感じられることでしょう。
私自身、最初にエクスプライドを試してから、その後にゾディアスを使ってみたのですが、決して安かろう悪かろうではないもっちりとしたフィーリングに感動した覚えがあります。
とはいえゾディアスシリーズは2020年にモデルチェンジし、新型に移行しますので今はちょっと待ちで、新型になってから購入するのが良きです。
(新型が発売されたらリンク貼り替えておきます)
まとめ
以上、高弾性カーボンと低〜中弾性カーボンの違いについてでした。
低弾性カーボンは安かろう悪かろうではなく、要は使い分け次第である、という事をお伝え出来れば幸いです。
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。
