ベイトリールメンテナンスのときに悩むのが、オイル&グリスの塗布箇所。
悩ましい、「ドライブシャフト軸ボールベアリングへの注油」を考察するとともに、適切なオイル&グリスの使い分け方をシェアします。
目次
オイルとグリスの使い分け
(見出しと写真が逆ですいませんw)
オイル


オイルは、さらさらしています。文字通り、「油」そのもの。
抵抗が少ない為、軽い回転を出せますが、すぐに「飛ぶ」のでマメな注油が必要です。
グリス


グリスは、ねばねばしています。オイルに粘度を持たせ、調整したもの。
回転の抵抗になりますが、長期に渡って塗布対象を保護してくれます。
(知ってるわ、って感じですよねw)
リールメンテナンスにおける「適材適所のオイル&グリス塗布」が、なかなか奥が深いのです。
かなり悩んだ箇所をご紹介するとともに、使い分けの基準を考察します。
ドライブシャフト軸受けのボールベアリング
「ドライブシャフト軸受けのボールベアリング」の注油が非常に悩ましいのです。
「ドライブシャフト軸」は上の赤丸の部品。
ハンドルやメインギアの「軸」となる部品です。
外すとこんな感じ。
リールのメインフレームにドン!と突き刺す箇所にボールベアリングが仕込まれています。
オイルなの、グリスなの
最初の頃は、このボールベアリングへオイルを注油していました。
ボールベアリングにグリスを塗ると回転しにくくなるので、「ボールベアリングは基本的にオイルを塗布」という間違った認識からです。
しかし今は、「グリス」を塗っています。
…その理由を説明していきます。
注油しにくい
オイル&グリスの使い分けのひとつの基準として、「定期的に注油が可能か」という判断基準があります。
ドライブシャフト軸受けのボールベアリングは、サイドプレートを開け、メインギアを外し、ドライブシャフト軸を分解しないと注油できません。
つまり、ここに「定期的に注油する」という事はちょっと難しいのです。
なので、長期に渡って保護してくれる「グリス」を塗ります。

ボールベアリングへの注油は適材適所
また、ボールベアリングへの注油は適材適所です。
・スプール軸受けのボールベアリングなど、高回転で回るベアリングはオイル。
(スプール軸のBBにグリス塗っちゃうと、著しく飛ばないクソリールになりますw)
・その他のボールベアリングは基本的にグリス。
って感じが今の自分の結論です。
メインギア&ピニオンギア

メインギア、ピニオンギアなどのギアに対しては、必ずグリスを塗布します。
これはどんな場合でも例外は無いはずで、オイルだと速攻で飛んでギアを痛める原因になるので注意が必要です。
ウォームシャフト

ベイトリールのウォームシャフトには、工場出荷状態では、べったりとグリスが塗られています。

(レベルワインドを動かすシャフトですね!ベイトリールを正面から見ると斜めにギザギザの入ったシャフトが見えると思いますが、それです。)
しかしここは、適切にメンテナンスして注油出来るのであれば、オイルに置換しても構いません。分解せずとも、注油することが出来ますし。
かなり過剰にグリスが塗布されている場合もあって、巻き感に影響が出てきますよ。
ハンドルノブ

ハンドルノブのグリスも、オイルに置換可能です。こちらも工場出荷状態では、べったりとグリスまみれなことが多いですよね。
簡単に注油出来るし、オイルで良いでしょう。また、もっとも触る部分なので、さらっとした回転感覚で回ると気持ちいいです。
ベアリング化のついでに、実施すると良いですね♪
ミニチュアベアリング 【NMB】 ステンレス 両シールド付 DDL-740ZZ 674ZZ 内径4mm×外径7mm×幅2.5mm (4個入り)
↑ハンドルノブベアリングに適合する、ミネベア製ベアリングの番手です。
あえてオイルで軽くする場合もある
本来グリスを塗布すべき箇所をオイルに置き換え、巻き感を軽くする高度なチューニングもあるようです。
私も硬めのグリス、柔らかめのグリスの巻き感の違いぐらいは分かりますが..
まだその境地には達してないので、語れるようになったらシェアしますw
まとめ
オイルなの。グリスなの。あれこれ考えるのはリールメンテナンスの醍醐味ですね♪
ちょっと間違えてもすぐに壊れたりはしませんが、適切な注油が出来るようになりたいです(*’ω’*)
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。
