昨今、バス釣りムーブメントの一つとして、勢いを増しているのが「パワーフィネス」。
使用するリールには、堅牢なボディ剛性が求められるハズ…しかしながら、樹脂素材リールでも不足はない!?
パワーフィネスに適したリールを、プロアングラー達のタックルを参考にしながら考えてみます。
目次
シマノ ’09コンプレックス2000hgs f3
まずは「デビル平川」こと相模湖スーパーロコである平川征利(ひらかわ・まさとし)氏による「パワーフィネス」をご紹介します。
難攻不落のタフフィールド、相模湖で、オリジナルのPF用ジグ「デビルジグ」によって驚異の釣果をあげられている平川氏。
また、氏の開発した「デビルジグ」専用ロッド、BKXS-68MDX、BKXS-74MDXがバレーヒルからリリース。
そんな平川氏が愛刀、BKXS-74MDXに合わせるのは、シマノ ’09コンプレックス2000hgs f3。
名機の呼び声高い、初代コンプレックスです。
何がパワーフィネスに適しているのかというと、ツインパワーベースの高剛性マグネシウムボディ、つまり金属ボディのリールなんです。
(後継の’12コンプレックス、’17コンプレックスはCI4+(樹脂)のボディ素材)
さらに、巻出しの軽いマグナムライトローター、素早いドラグ力調整の可能な「ラピッドファイヤドラグ」。
カバーに居つくバスを手早く、かつパワフルに抜き上げるのに大変適したリールです。
太糸PEセッティングに負けない高剛性マグネシウムボディが一番のウリで、現行のラインナップだと、近いスペックのリールが実は無いんですよね。
シンプルで硬派なデザインもイイですね。
’09コンプレックス、ちょい古ですが硬派な「バス専用リール」として根強いファンも多い名機です。
使っているのを見かけると、渋いなーって思います。
シマノ ’17コンプレックスCI4+2500HGS f6
続きましては、ノリーズプロスタッフ、伊藤巧氏のパワーフィネスタックルについて着目してみたいと思います。
伊藤巧氏はいろんなリールをジャングルスピンに合わせているようです。
こちらの動画では、現行の’17コンプレックスCI4+2500HGS f6を合わせていますね。
伊藤巧プロがCI4+製のリールで「パワーフィネス」をやっている、というのは大変興味深いです。
現行の’17コンプレックスCI4+は、ストラディックCI4+ベースのリールです。
CI4+(樹脂)素材ボディなので、金属リールと比べ、剛性面では分が悪いですが、軽量設計による取回しの良さ、感度のよさを優先したのでしょうか。
必ずしもメタル系ボディのリールでなく、樹脂系ボディのリールの剛性でもパワーフィネスタックルは成り立つようです。
シマノ ヴァンキッシュ
昨日の亀山湖!タックルの紹介です。ジャングルスピンにヴァンキッシュ2500HGS+シマノオシアEX8 2号!インフィニ1/0にサンカクティーサンでレインの3.5gヘビーウエイトネコ! #ノリーズ #リューギ #伊藤巧 #野村ボート #ジャングルスピン #ロードランナー #シマノ pic.twitter.com/292JPHpF55
— 伊藤巧 (@takumi_no_oheya) 2017年1月12日
お次はシマノヴァンキッシュ。
こちらはマグネシウムボディという事でメタル系のリールになりますね。
ただ、パワーフィネス用として使うにはちょっともったいない!?気がしないでもないです。ヴァンキッシュは、マイクロモジュールギアも入っていて「巻き」の質感なども大切にした高級リールだからです。
私が考える、パワーフィネス用リールに必要な要素は、ゴリ巻きして引きずり出せるパワーと、堅牢なボディ剛性。そんなに「巻きの質感」は必要ないと思いますので..
ハイエンドモデルになりますので、リールに負担がかかるパワーフィネスには使いたくないなあwって感じがします。
でも予算に余裕のある場合は、「贅沢なパワーフィネス」という事で大いにありだとは思いますw
シマノ ’15ストラディック
’15ストラディックも、伊藤巧氏のパワーフィネスセッティングで使用されていたリールになります。
2016年6月頃の動画になりますが、’15ストラディック2500HGSを使用されていますね。
金属ボディ(アルミニウム)ですし、廉価なPF用リールとしてかなり適性がありそうです。
必要な要件は満たしていると感じます。
ただ、自重230gとやや重いのがウィークポイントですね。パワーフィネス用の剛竿と合わせると、手首にやや負担がかかりそうです。

シマノ ツインパワー
シマノの剛性系リールの雄、ツインパワー。
堅牢なアルミボディ+メインギアも他機種よりも剛性を重視したタイプに強化されているとの事で、パワーフィネスに求められるタフネスさは余裕でクリア。
しかしながら、CI4+製のリールでもパワーフィネスは可能な事などから考えると、ややオーバースペックかもしれませんね。
もちろんタフに越したことはないのですが…
ダイワ イグニスタイプR
オリキンこと、折金一樹氏愛用のパワーフィネスリールは、ダイワ イグニスタイプR。
「バス専用」と銘打ったモデルで、ZAION素材を採用しています。
折金氏もパワーフィネスタックルに樹脂素材のリールを使用しているのですね。
DAIWAに関しては、スピニングリールのボディ素材の樹脂素材化が進んでいて、おおよそバス釣りで使われるであろうリールのほぼ全機種がZAION製のボディです。
なので、そもそも選ぶ余地があまりないのでZAION製のリールをパワーフィネスに使っているという事でしょうか。
まとめ
どちらかと言えば、金属ボディで高い剛性を持ったリールが、パワーフィネスセッティングには高い親和性を発揮してくれそうです。
しかしながら、CI4+やZAION素材の剛性でも、十分通用するという事が分かりました。
軽さを選ぶか、強さを選ぶか。パワーフィネスの最適なセッティングの模索は続きます。
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。
