ビッグベイトに適したリールの条件とは何でしょうか。
メタルボディ、高強度なメインギア、深めのラインキャパ、といった条件が挙げられると思います。
そんなビッグベイトに適したリールをまとめてみました。
目次
ビッグベイトに適したリールとは
まずはビッグベイトを投げるにあたり、適したリールの条件をまとめます。
金属ボディ
まずは金属製のボディであること。これはビッグベイトを扱うリールを選ぶ際に絶対に必要な条件です。具体的に言うと、アルミやマグネシウム製ボディのリールですね。

金属製のボディは、樹脂製のボディと比べると剛性が高い傾向にあります。
ビッグベイト使用時は、リールへ強い負荷がかかるため出来るだけ強いボディを持つリールが適しています。
一方で、いわゆる高強度樹脂ボディのリールも各社ラインナップの半数を占めています。
シマノはCI4+、ダイワはザイオン、アブガルシアはC6カーボン素材と呼ばれる、カーボン繊維を織り交ぜた樹脂素材をボディ素材のこと。
以前も記事にしたのですが、樹脂製リールも実は剛性は低くないです。軽く仕上がるメリットもありますね。
しかし、ビッグベイトを扱う際にはやはり金属ボディのリールが適しています。
真鍮ギア

左)ジュラルミンギア 右)真鍮ギア
ドライブギア素材が真鍮ギアのリールをチョイスするのがベター。一般的に、リールのドライブギアに採用されている素材としては、ジュラルミン or 真鍮が主流です。
軽いのはジュラルミンですが、タフなのは真鍮。
自重のあるビッグベイトを扱う際には、負荷がかかるのでよりタフな真鍮ギアを採用したモデルが適しています。

深いラインキャパシティ

20lb~30lbという太糸の使用が当たり前になるビッグベイトゲーム。
なので、深いラインキャパシティを持ったリールが適しています。(溝が深いスプールを持つリールですね。)
具体的に言えば、シマノリールで言えばスプールサイズが150番以上のもの。フロロカーボンライン16lbが100mというラインキャパシティです。
ドライブギア&ボディ素材確認方法
ボディ材質やドライブギアの素材を確認する場合、各メーカーからリールの仕様一覧が用意されているので、そちらを参照すると便利です。
上の記事でリンクをまとめています。
力の入れやすいハンドル&ハンドルノブ


大型で巻き抵抗がキツいビッグベイトを楽に扱うためには、85mm~120㎜程度のロングハンドルと、握りやすい大型のハンドルノブが操作を助けてくれます。
純正ハンドルはどんな釣りでも対応できる小さめのハンドル&ハンドルノブになっているため、社外品への交換がおすすめ。
写真は、私が愛用しているスタジオコンポジット のカーボンクランクハンドル RC-SC EX PLUS STRONG MIND MODEL 88mmになります。

シマノ バンタムMGL

それらの条件を踏まえ、私のビッグベイト用リールは、シマノ バンタムMGL。
高剛性を実現する、アルミ鋳造削り出しの「コアソリッドボディ」による剛性感はハンパない!という事で今シマノリールの中でビッグベイト用として使うのであれば、バンタムMGLは非常におすすめです。
真鍮製メインギア、ラインキャパも150番サイズで、パワーゲームに非常に向いています。
シマノ ’16アンタレスDC HG LEFT

またはシマノ ’16アンタレスDCです。分厚いマグネシウム+アルミのハイブリッドボディは剛性感が非常に高く、高級セダンに乗っているかのような頼り甲斐のあるフィーリングです。

他のリールよりも少しボディサイズが大きい点もキャスト時の安心感に繋がりますね。ビッグベイト向けに使うのであれば最高に気持ちいいリールです。
ただしフラッグシップ機であるため、非常に高価です。バンタムMGLも剛性感ではアンタレスに負けていないので、予算に合わせて2者を選び分けると良いですね。
それ以外にも、上記の条件にあてはまるリール達をまとめました。正直すべてのリールを触ったことがあるわけではないのですが、過去所有や友人所有を中心にしました。
という訳でご紹介していきますね。
シマノ ‘19スコーピオンMGL

意外なところ(?)として’19スコーピオンMGLの存在が挙げられますね。アルミボディ、真鍮ギア、太糸対応の150番スプールと上記条件を満たしています。
剛性感ではバンタムMGLのアルミ削り出しボディには劣りますが、必要にして十分。何よりリーズナブルですし、安価なビッグベイトリールをお探しの場合非常におすすめ。


シマノ クラドK(海外モデル)

出典:TSURIHACK
‘19スコーピオンMGLのベースリールは海外モデルのクラドKです。基本的な構成はほぼ同じですのでスコーピオンMGLのワインレッドが苦手!という場合、クラドKという選択肢もアリですね。
海外仕様のシマノリールとしてはもっともポピュラーな存在で、輸入販売しているネットショップも多く気軽に購入出来るのも◎。

シマノ ’14スコーピオン&’15クラド
余談ですが、スコーピオンとクラドの兄弟関係は、旧モデルである’14スコーピオンと’15クラドも同様でした。違いはボールベアリング数(スコーピオン:7個、クラド:5個)とギア比、そしてボディカラー。
旧モデルではありますが、’14スコーピオンや’15クラドも条件を満たしており、ビッグベイトゲームに適した機種といえます。非常に安価で中古が流通しており、予算重視であれば狙い目ですね。
堅牢な真鍮ギア&アルミボディを採用し、シマノのパワー系リールのエントリーモデルとしてラインナップされていた’15クラド。


ZPIからビッグベイトやマグナムクランクなどの巻き抵抗が大きいルアーに特化したモデル、TORQUE STAGE(トルクステージ) がクラドベースでリリース。
その事からも、クラドがパワーゲームに適した存在である、という事が分かります。
シマノ カルカッタコンクエスト

シマノのメタル系リールの雄、カルカッタコンクエスト。アルミ製のボディと高い巻き上げ剛性を誇る真鍮ギア。
ビッグベイトロッドに合わせた際にバランス負けしない自重もポイント。ロープロリールにはない独特な味わいも名機たるゆえん。

シマノ カルカッタ

コンクエストの陰に隠れていまいち存在感の薄い、無印カルカッタですが、高い剛性感など基本性能はコンクエスト譲り。
さらにコストパフォーマンスも備え、ビッグベイトゲーム入門にも最適な存在です。

シマノ ’12アンタレス
12アンタレスは、堅牢なマグネシウム製フレームにアルミ製のサイドプレート。重たいルアーとの親和性の高い37mmという大径のスプールを搭載。
一般的には、1/2oz以上のルアーのキャスト飛距離を極限まで高めたレーシングスペックなリール、という位置づけ。
しかしながら、高い剛性と、ある程度の自重(225g)でビッグベイトタックルでのバランスがとりやすい為、ビッグベイト用としても最適です。

アブガルシア レボ ビッグシューターコンパクト

アブガルシアのビッグシューターコンパクト。
剛性の高いアルミボディと、タフネスな大型真鍮ギアを搭載。サイドプレートまでチタンコーティングを施したこだわりの「フルメタル」仕様。
力の入れやすいEVA製の大型ハンドルを装備し、強い巻き上げを可能としています。ラインキャパは太糸を想定した20lb100m。
ビッグベイト用リールとして非常に適した存在です。
アブガルシア レボ ブラック10

出典:Vish
アブガルシア (Abu Garcia) ベイトリール REVO BLACK10-L 左巻き キムケン(木村健太)プロデュース 2019モデ...
キムケンプロデュースのレボブラック10。
第4世代レボのボディをベースに、10.1:1のハイギア化。最大ライン巻取り長105cmという驚きの超ハイギアですね。
タフな大口径真鍮ギア、ほぼフルロックを実現するパワースタックカーボンドラグを搭載。ビッグベイト、パワーゲーム使用における要求を余すことなく満たした一台です。
アブガルシア レボ ブラック9
「強い釣り」が信条のキムケンプロデュースのアブガルシア レボ ブラック9。ブラック10の旧モデルですね。
そんな彼がリールに求める条件は、「壊れない」事。ビッグシューターコンパクトを極限まで使い込んだ結果、生み出された要望を全て盛り込んだモデルです。
結果、タフネスさを異様なまでに求めた「剛性のハイエンド」としてリリースされました。
力強いリトリーブに対応する、ロングハンドル&EVAハンドルノブ。真鍮ギアを更にコーティングによって更に高強度化。ラインキャパは20lb80m。
キムケンさんのブログで誕生秘話が語られています。
アブガルシア REVO BEAST
ラインキャパ30lb-100m、最大ドラグ力14kgと規格外のモンスタースペックを搭載した、REVO BEAST。
比較的リーズナブルな価格設定も魅力ですよね。

ダイワ タトゥーラ HDカスタム
ダイワ タトゥーラのHD(ヘビーデューティー)版。
太糸対応の深溝スプール、ドラグ力&ギア強化、100mmパワーハンドルとビッグベイトを取回す際に必要な装備を追加。
ダイワ スティーズA TW
長らく登場を待ちわびていたファンも多かった、スティーズA TW。
スティーズSV TWではエアメタル素材と呼ばれる「マグネシウム」フレームで、どちらかと言えば軽量重視の設計。剛性マニア泣かせのラインナップとなっていました。そこに箒星のごとく登場した、スティーズA TW。
剛性を最優先したアルミボディをまとった唯一無二の高剛性系ハイエンドモデルになります。
ダイワ Z2020
ダイワのロープロリール最強強度を誇る、Z2020。スティーズA TWにも採用される「超高剛性高精度スーパーメタルハウジング」をまとった高剛性リールです。
さらにダイワの卓越したデジタル技術を駆使した「タフデジギア」を採用。(鍛造ギアの数倍の精度で、歯面精度は従来比の10倍!)
ダイワのパワー系フラッグシップリールです。

まとめ
正直、極論を言えばどんなベイトリールでもビッグベイトは投げれます。
しかし、剛性感や巻き上げ力の強いリールで扱ったほうがより快適に楽しむことができます。
最適なリールをチョイスして、快適なビッグベイトゲームを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。
ビッグベイトロッドの選び方
