各方面から、高い評価の16メタニウム。軽量ルアーの投げやすさ、シルキーな巻きごこち…
お爺ちゃん世代の’07メタニウムMgと比較し、その存在価値を考えます。
目次
シマノ ’16メタニウムMGL インプレ
スゴイスゴイと聞く、シマノ ’16メタ二ウムMGL。ついに入手し、手元にあった’07メタ二ウムMg7と比較しました。
ほぼ10年近い歳月が流れている訳ですが、結果やいかに。
(本当は13メタ二ウムと、3世代比較がやりたかった..しかし持ってないので、おじいちゃんと孫の比較しますw)
SPEC
モデル | 16メタニウムMGL HG |
ギア比 | 7.4:1 |
スプール径 | 34mm |
最大巻上長 | 79cm |
ライン キャパシティ |
12-100、14-90、16-80、20-65 (70番) |
ベアリング数 | 10/1(S A-RB/ローラー) |
リール重量 | 175g |
ハンドル長 | 84mm |
07メタと16メタの違い

左) ’07メタニウムMg 右)’16メタニウムMGL 比較
軽量ルアーへの対応力
軽量ルアーへの対応力が、もっとも差がつく部分。
3/8oz(11g)以下のルアーもストレスなく投げれます。
NEWマグナムライトスプール、すげえ。
出典:SHIMANO
左が、16メタ二ウムMGLのマグナムライトスプールです。ご覧の通り、スプール側壁が穴ぼこだらけ。
回転軸から遠いところが肉抜きされていて、回り始めのレスポンスに優れています。
フィギュアスケート選手のスピン
どうして、回転軸から遠いところが軽くなると、よく回るのか。「慣性モーメント」ってやつですね。
フィギュアスケートの選手が、スピンをしているとき、広げた両手を体の中心に持っていくと、回転が速くなります。
それと同じことがスプールにも言えます。
キャスト音がめっちゃ静か

「サイレントチューン」技術により、キャスト時の消音性能が非常に高い。
その一環で、スプールシャフトを支えるベアリングの外側に、ゴムのOリングが装備されています。
ブレを抑え、静粛性や、キャストフィールを高めています。見えないところにもしっかりコストをかけた作りです。
巻きごこち
マイクロモジュールギアの、シルキーな巻き心地は高く評価出来ます。
07メタ二ウムMgは明らかに劣ります。
ブレーキ調整のしやすさ

NEW SVS INIFINITYは、外部調整ダイヤル付き。ダイヤルの位置はイマイチかな。
07メタは外部ダイヤル無しでハッチを開けてブレーキ調整します。結構めんどくさい。
07メタマグからの進化に驚き
16メタ二ウムMGLの総合力は高く、新世代の中核を担うベイトリールとして、完璧な存在です。予算に余裕があればオススメ。
’07メタ二ウムMg時代からの進化は、驚くほどです。ワンキャストではっきりとその差が感じられるでしょう。

MGLスプール重量

MGLスプールの自重を計測しました。スプールベアリング込みで、実測14.26g。

スプールベアリング抜きで、12.65gとなり、非常に軽量に仕上がっています。これが、’16メタニウムMGLの優れたキャストフィールを実現する秘密です。
スプールベアリングはリール側にマウントされて、回転レスポンスを下げるものではありません。
なので、キャストフィールに影響のある部分の重量については、このベアリング抜きの数値を考慮すれば良いかな、と思います。
ちょうど良いラインキャパシティ

12lb-100m(70番)サイズというラインキャパシティは、いわゆる「バーサタイル」な使用をする際に最適です。
スプールの総重量(ラインを巻いた状態)が軽く仕上がるので、キャストフィールが良くなります。
3/8oz(11g)前後のルアー、12lb〜14lbのラインを使うごく一般的な使い方にマッチするということですね。
一方で、20lbぐらいの太糸を使用し、ビッグベイトなどのパワーフィッシングに使用する場合は少し不足します。
その場合は、夢屋からリリースされている深溝スプールに交換することで対応することが出来ます。
ソルトにも使える

S A-RBベアリング(防錆ベアリング)搭載ということで、ソルトフィッシングにも高次元に対応してくれます。
バスだけでなく、いろんな魚種対応という意味の「バーサタイル性」も高いリールなのかな、と感じます。
カスタムメニューも豊富
メタニウムMGLのカスタムを実施しました。
台数が出ている人気機種で、かつ13メタ二ウムと外装はほぼ共通で互換性が高く、カスタムパーツが豊富なのも嬉しい。
おススメカスタム★KDWクラッチ


カケヅカデザインワークスのジュラルミンオフセットクラッチがおススメアイテム。
私もメタニウムMGL、カルカッタコンクエスト、バンタムMGLに装着していますが、もうノーマルクラッチには戻れません(‘ω’)
Availでカラーカスタム★


他、Avail製のアルマイトパーツで差し色を入れるのもカッコいい!
シャンパンゴールドが上品で、キマッてますね(*‘∀‘)
リールに装着済みのAvailパーツ★
・メカニカルブレーキノブMT16 シャンパンゴールド
・ヘキサゴナルスタードラグ2 シャンパンゴールド
・オフセットハンドルSTi2 100mm ブラック
・EVAスリムノブ
・GMノブキャップ 穴あきタイプ シャンパンゴールド
・アルミ製ハンドルナット M7 シマノ用 シャンパンゴールド
’16メタニウムMGLの弱点

左) ’16 メタニウムMGL 右) ’19 スコーピオンMGL
’16メタニウム唯一の弱点としましては、巻き心地が劣化しやすいということ。
これは、主にメインギア素材がジュラルミンであることに起因します。
真鍮製のメインギアに比べて耐久性に劣るため、初期の巻き心地を維持しにくいのです。
特にメインギアのグリスが少なくなってくると、顕著です。
これは、こまめなグリスアップをすればある程度解決します。
しかし数年に渡って使い込んでくると、ギア自体が摩耗、損傷し初期の巻き心地を取り戻すことができません。
そうなってくると、メインギア自体を交換する必要があります。
ジュラルミン製のメインギアは、軽量ですがそのようなデメリットがある、ということは頭に入れておく必要がありそうです。
まとめ
シマノ ‘16メタニウムMGLは、噂通りの素晴らしい仕上がりでした。
マグネシウムフレームは軽量、高剛性と相反する要素をしっかり両立し、リールに最適な素材だとあらためて感じます。
キャストフィールや巻き心地も上々でトータルバランスに優れた一台ですね。さすがはシマノ中核を担うリールです。
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。
