シマノ ‘20ヴァンフォードC3000XG 実釣インプレ。新世代スタンダードスピンは隙なしなのか。[シーバス、イナダ、バスで検証]

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手元に旧モデルである’16ストラディックCI4+2500HGSがありましたので比較してみました。ストラディックCI4+はツヤツヤ系のデザインだったのに対して、ヴァンフォードは艶消しでマットな質感になっています。だいぶ印象が違いますね。

とはいえあらためて見比べてみると、’16ストラディックCI4+も古臭いという感じはぜんぜんせず、まだまだ現役で使っていけるし普通にカッコいいですね。

 

テーマカラーである「赤」は継承したという感じ。合わせるロッドのテーマカラーによってはガチャガチャ感が出てしまうのがやや残念なところ。

真っ黒バージョンの「リミテッド」モデルみたいのが出たら売れそうな気がしますね…??

 

余談ですが、ボディ側面の見えているネジ×2つが無くなっておりツルンとした仕上げになっています。外側に露出したネジが減るとちょっぴり高級感が出ますね。

‘20ヴァンフォードC3000XG ‘16ストラディックCI4+との比較
 

それから、各作動部の質感が向上していますね。「マイクロモジュールギア2」を搭載したということで巻き心地は確実にワンランク上になっています。また、巻き出しの軽快感も軽くなっていますね。

さらに、ドラグノブの動作感なども質感が上がっています。

あと各部の「ガタつき感」が減って、より精密な作りになったような印象を受けました。ただしストラディックCI4+の方はそれなりに使い込んだ状態ですので経年劣化もあるかと思います。ですので参考までに。

目次

ベール

‘20ヴァンフォードC3000XG ベール
 

ベールは「ワンピースベール」と呼ばれる段差のないスルッとした形状でおそらくチタン製です。おそらく、としたのはシマノ汎用スピニングリール仕様表にまだヴァンフォードがないため不明なのです。

しかし旧モデルであるストラディックCI4+がチタン製でしたので、グレードダウンはしていないだろう、という予測です。

使用感としては’16ストラディックCI4+の頃から、いい意味で大きく変わるものではないですね。見た目もほとんど一緒です。1.5号のPEラインを扱いましたが引っかかりは一切なくとても快適です。

‘20ヴァンフォードC3000XG ベールを返した図
 

ベールを返した感触は普通です。特に高級感みたいなものは感じられません。しかし操作性に問題はなく、しっかりと仕事してくれるベールです。

MADE IN マレーシア

‘20ヴァンフォードC3000XG MADE IN マレーシア
 

マレーシア製ですね。流石にこの価格帯のクラスは海外生産です。

実釣インプレ

ほぼヴァンキッシュクラスの巻き出しの軽さ

‘20ヴァンフォードC3000XG 巻き出しの軽さ
 

ほぼヴァンキッシュクラスの非常に軽快感のある巻き心地です。もちろん上質感は負けますが、巻きの軽さだけで言えばなんら遜色ないレベルの仕上がりです。

公式HPには「SUPER FAST」というやや大げさな??キャッチコピーが踊っていますが、それに見合う仕上がり。

それから、スピニングのハイギアリールは巻き感が重くなりがちですが、その巻き重り感を軽量なローターによって払拭している、そんな印象です。

今回購入した番手はXG(エクストラハイギア)仕様ですが、本当に巻き感が軽くて驚きました。それでいて94cmという最大巻き取り長を実現しているのがすごい。

今まで巻き感の重さでXGを敬遠していたアングラーも積極的にXG仕様を選べる、そんな仕上がりですね。

 

※あまりにハイスピードなので、バス釣りをした時に思った以上にバスが寄ってきてしまったのは内緒です。

巻き心地

‘20ヴァンフォードC3000XG 巻き心地
 

巻き心地を向上させる「マイクロモジュールギア2」を搭載しています。ついにこのクラスのリールにもMMギアが搭載されたか。という嬉しさがありますよね。旧モデルである’16ストラディックCI4+はMMギアが非搭載でした。

しかし正直いうと、めちゃくちゃ巻き心地が良い訳ではなく、まずまず普通です。同じ「マイクロモジュールギア2」を搭載したヴァンキッシュの方が巻き心地は良く、上位モデルとの差がつくポイントの一つかな、と思います。

やはりそこは差があるな、というのが率直な印象です。

剛性感

‘20ヴァンフォードC3000XG 剛性感
 

ヴァンフォードを購入する上で気になるのが剛性感。というのも、リールフットから続くメインフレーム、裏側のフタ、そしてローターに到るまで、つまりスプール以外の主要な構成部品が全てCI4+製だからです。

シマノの技術特性で言えば、「HAGANEボディ非搭載」といえば分かりやすいでしょうか。兄貴分のヴァンキッシュはメインフレームがマグネシウム製となっており、価格帯で明確に差をつけています。

しかしながら、ボートシーバスで70クラスのシーバスとファイトしましたが、剛性感は全く問題ないように感じました。

もちろん、剛性重視で金属ボディを採用したステラやツインパワーなどと比べたら劣ります。しかし必要にして十分な剛性感ですし、実釣性能には全く不満のない仕上がりです。

軽量設計の恩恵

 

軽量設計なので、キャストがめちゃくちゃキマりますね。同じ番手がないので参考値ですが、旧モデルの’16ストラディック CI4+ C3000HGは自重190g。一方でヴァンフォードC3000XGは180gです。ギア比がHG→XGという事でメインギアが大きくなっているのにも関わらず、軽くなっています。

バスフィッシングでボイル撃ちをしてみたのですが、狙いのスポットにシュパっと投げ込むことが出来ました。

 

また、感度についても上々で、ラバージグでボトムの釣りをしたのですがバイトがかなり明確に伝わってきましたね。

デメリット

ドラグ性能はやや劣るか(リジッドサポートドラグ非搭載)

‘20ヴァンフォードC3000XG デメリット:ドラグ性能
 

少し残念なのは、ドラグ性能については初期の滑り出しのスムーズさはやや劣るかな、という印象でした。リジッドサポートドラグが非搭載、なのである程度は仕方ない気もしますが…

(リジッドサポートドラグは、スプールをベアリングで支えているかどうか、の違いです。)

C3000XGは最大ドラグ力が3.5kgということで、シーバスなど大型のターゲットを狙う際にドラグをキツめに閉めた時のパワー感は確かにあります。

しかし、バスフィッシングのようにターゲットが小型化すると繊細なドラグ調整が少しやりにくく、滑り出しもあまりスムーズでない印象。

‘20ヴァンフォードC3000XG 釣果:イナダ
 

とは言え、シーバスやイナダなどバスよりはるかによく引く魚種を掛けても、ドラグ性能に起因するラインブレイクなどは起こりませんでした。

なのでここも、実釣性能については不満なし、という結論です。

ローターの慣性力はない

‘20ヴァンフォードC3000XG デメリット:ローターの慣性力
 

さらに、非常に軽量で軽やかな回り出しを誇るCI4+製ローターですが、一方でやはり回り続けようとする力はやや弱いため、ジギングにすごく向いているか?と言われるとそうでもない、というのが本音です。

ジギングで30gを超えるウェイトを扱うような場合、やはりコアソリッドシリーズの’19ストラディック、’20ツインパワー、そして’18ステラなどが向いている、という実感ですね。

とは言え、バスフィッシングでバーサタイルに使用する場合、クイックレスポンスシリーズの軽やかな巻き出しで問題なくマッチングします。具体的には10g以下のスピナーベイトやシャッドプラグなどを巻く場合です。

‘20ヴァンフォードC3000XGのレビュー動画。youtube動画も見てね!!


’20ヴァンフォードC3000XGを動画でレビューしています。実釣は10分から!あとは語りというウザめな動画です。

実釣は相模湖のバスフィッシング。ハニースポットを偶然発見し、600g〜800gぐらいの粒ぞろいバスを連発することが出来ました。

メインはベイトフィネスジグを使ったボトムの釣りですが、スピナーベイトやトップウォーターでの実釣もあります。

バスフィッシングの「バーサタイルスピン」として使用するにはめちゃくちゃ出来の良い一台に仕上がっていることが伝わるので、ヴァンフォードをバスフィッシングに購入検討されている方はぜひご覧ください。

まとめ

 

以上、’20ヴァンフォードC3000XGのインプレでした。結論としてはやや気になるところもあるものの、新世代のバーサタイルスピニングとして、ふさわしいと感じました。

買って損はない一台に仕上がっているかと思います。

ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。

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