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ダイワ ’19アルファス CT SV インプレ

SPEC
品名 | 70SHL |
巻取り長さ(cm/ハンドル1回転) | 67 |
ギア比 | 7.2 |
自重(g) | 170 |
最大ドラグ力(kg) | 4.5 |
標準巻糸量 ナイロン(lb-m) | 14-30~60、12-35~70 |
ハンドル長さ(mm) | 80 |
ベアリング ボール/ローラー |
6 / 1 |
ダイワ アルファス CT SV 70SHLのインプレです。購入したのは、左ハンドル&ハイギアのアルファス CT SV 70SHLになります。

気になるCT SVスプールの使用感を実釣で試してきました。まずはディティールをチェックしてみましょう。
アルミ製のコンパクトなボディ

アルミ製のコンパクトボディはパーミングしやすく、かつ堅牢な印象です。
かなりコンパクトなので、手が小さい方も扱いやすいと思います。
アルファスのボディは2004年デビューという事で、長く愛されている名機、といったところでしょうか。
独特のデザイン

エッジが立った独特なデザインは、正直好き嫌いが別れる感じではあります。
個人的には個性が際立つ感じで、結構好きですね。
塗装はつやつや感のあるブラック。
金属パーツにはオレンジ色のアルマイト装飾が施されており、少しロッドに合わせにくいカラーリングではあります。
大型のブレーキダイヤル

ブレーキダイヤルは非常に大型で、クリック感も軽くて操作しやすい。
サイドプレートはコインでダイヤルセンターのネジを回して開けるタイプです。

ハンドル&スタードラグ

ハンドルはジュラルミン製。長さは少し短めと言える、80mm。
スタードラグはZAION製で、高級感があります。
また、ハンドルロックナットやリテーナーロックボルト、ボディを留めるビスなどが全てブラックで統一されており、かっこいいですね。
MADE IN JAPAN

信頼のMADE IN JAPANです。多分、この価格帯ではほぼ唯一なのでは?
シマノさんもここは見習って欲しいところですね。
別に必ずしも日本製だから良い、ではないでしょうけど、ハイエンドモデルは日本製のモデルが多いですよね。
30φCT SVスプール

最大の特徴は、ハイエンドモデルであるスティーズCT SV TWと同一ユニットであるという、30φCT SVスプールユニット。
スプール径30mmは、近代ベイトリール史の中でも非常に小さな部類だと思われます。

直径30mmのスプールがどんぐらい小さいかというと、こんぐらいっす。
34mmの’19タトゥーラTWのスプールと比較してみました。
スプール径が小さいと、回り出しに必要な力が少なくて済むため、軽量ルアーに向いています。

ラインキャパは、10lb-80m、12lb-70m。
かなり少なめですね。無遠慮にフロロラインを巻きつけても、軽く仕上がってくれます。

素材は、ダイワ社内基準において超々ジュラルミンより強いという、G1ジュラルミン製。
自重は、約9.4g。

ご覧のように、スプールにベアリングがくっ付いているタイプになります。
ベアリング込み、またオレンジ色のブレーキローターまで込みでこれは、かなり軽いと思われます。
各社のベイトフィネスリールのスプール自重が7〜8g程度というものが多いですので、それに近い水準ですね。

12lbラインを下巻き無しでスプールエッジを2割程度残すぐらい巻きつけるとこのぐらい。

フロッグ用のPEライン(51lb)を巻きつけた状態でこのぐらい。
正直、癖はある

やはり30mm径スプールという尖ったスペックは、ベイトフィネスリールや、一般的な34mm系のリールと一味もふた味も違う独特のキャストフィールです。
率直な感想としては、多少なりとも癖のある回転感覚だと感じます。
当たり前ですが、とにかく回り出しが軽快な印象。
他のベイトリールの感覚でキャストすると、最初のレスポンス分、少し上方に飛んでいってしまうため、キャスト時のリリースタイミングをワンテンポ遅らせる必要があるようなイメージです。
軽い力でスカっと伸びる
軽い力でキャストした際に、スカッと伸びますね。
テイクバックも少なめ、ロッドの振り抜きスピードも抑え目な感じで、8割程度の力感で投げると、CT SVスプールの真髄が味わえるかと思います。
うっちー氏だったかハシタク氏のどっちかが、「ダイワのプロたちのキャストフォームがどんどんコンパクトになっている」
というコメントをしていたのですが、こういうことなのか、と妙に納得出来る仕上がりです。
ベイトフィネス的使い方も可能

このCT SVシリーズを検討している方にとって、もっとも気になるところは、ベイトフィネス的に使えるのか否か、ではないでしょうか。
結論としては、おおよそ5g以上のリグであれば十分に対応可能です。
試しに、ブレーバー5.7インチ+1.8gネイルシンカーのスナッグレスネコリグを投げてみたのですが、「なんとかなる」というレベルではなく、「普通に対応可能」というレベルでキャスト可能です。
アルファス CT SVで「ベイトフィネスタックルを兼ねる」というのは大いにアリだと感じました。
ただ、もちろん「ベイトフィネスリール並」とはいかず、バックラッシュの危険性は少し高めです。
PEラインセッティングでベイトフィネスリールとして使える
PEラインをセッティングすることで、よりベイトフィネスリールライクに使用することが可能です。
重量級ルアーも対応できる

じゃあ軽いルアー専用なのか、というと、決してそうではないのがCT SVシリーズの強みだと思います。
3/4ozのパワーロールを投げてみたのですが、全く普通に対応出来ます。
当然、スイートなフィーリングではないものの、使用自体に問題はありません。
これはベイトフィネスリールには出来ない芸当ですよね。
PEライン使用でより快適になる

PEラインを組んであげることで、よりCT SVスプールのメリットが高まるかと思います。
ひとまず、フロッグ用のPE51lbを組んでみたのですが、まあ快適なキャストフィールですね。
特にピッチングがめちゃくちゃ気持ちいい。
ベイトフィネス用の細糸PE+フロロリーダーの組み合わせも検証して追記したいと思います。
おそらく、ほぼベイトフィネス的な使い方が出来る感じになるはずです。
コストパフォーマンスが高い

・スティーズCT SVとスプールユニット同じ。
・MADE IN JAPAN
・各部の質感割と良い
・ボディの剛性感高い
・巻き心地の精緻感も結構良い感じ
2万円代中盤のリールでこの作りはかなりコスパに優れた1台だと感じますね。
長い歴史を持つアルファスボディだから安く出来るという事なのでしょうか。
CT SVスプールのデメリット
伸びはない
キャストの伸び感はあまり感じられません。
実質的な飛距離はさほど劣るようなものでは無いのですが、30mmスプールはやはり「回り続けようとする力」がやや弱いように思います。
ラインにコイル状の巻きグセが付きやすい
直径が小さいスプールですので、ラインにコイル状の癖が付きやすいですね。
PEライン使用であれば、その欠点を補うことも出来ます。
巻き取り長が短い
小径スプールによる巻き取り長の低下で、ハイギア(7.2:1)でも巻き取り長は67cm。これは通常の34mm径スプールのノーマルギア程度です。
参考までに、’19タトゥーラTWのノーマルギアが6.3 : 1で67cmになります。
とはいえ、実釣において巻き取りのスピード感が特別不足するような印象は無かったという事はお伝えしておきます。
アルファスCT SV特有:ハンドルが短い

純正ハンドルが80mmというかなり短めな設定です。確かに、アルファス CT SVの性格に合ってはいます。
コンパクトでパーミングしやすく、やや小型のルアーをメインとするはずだからです。
しかし最近の他機種たちのロングハンドル化の波を考えると、アルファスだけ短く違和感になる、という感じが少しありますね。
違和感を解消するため、RCSカーボンクランクハンドルの85mmあたりにでも変える予定です。
ちなみにシマノのアルデバランBFSの純正ハンドルが84mmなので、割とフィネスな性格のアルファス CT SVでもそのぐらいのハンドル長で問題ないはずです。
まとめ
以上、DAIWA アルファス CT SVのインプレでした。
小型ルアーをスパスパと近距離に打ち込むスタイルですと、めちゃくちゃ武器になってくれるリールですね。
ベイトフィネスリールに近い軽量ルアーの対応力を持ちつつ、重た目なルアーや太糸使用もOKな剛性感を兼ね備えた汎用性の高い仕上がりです。
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。
