ダイワ ’20TATULA SV TWのインプレです。
U2万円リールの中で、ベストバイかもしれない素晴らしい出来でした。
目次
ダイワ ’20TATULA SV TW インプレ

ダイワ ’20タトゥーラSV TWのインプレです。
私が購入したのは、103XHL。エクストラハイギア、レフトハンドル仕様になります。

レンタルボートスタイルのバスフィッシングで使い込みました。
SPEC
モデル | 20 TATULA TW 103XHL |
ギア比 | 8.1:1 |
スプール径 | 32mm |
最大巻上長 | 81cm |
最大ドラグ力 | 5kg |
ライン キャパシティ (ナイロン) |
16lb-40~80m 14lb-45~90m |
リール重量 | 190g |
ハンドル長 | 85mm |
ベアリング ボール/ローラー |
7/1 |
’17 TATULA SV TWからの進化ポイント
前モデルである、’17TATULA SV TWからの変更点をまとめました。
- スプール径 φ33mm→φ32mm
- 自重 200g→190g
- ハンドル長 80mm→85mm
- 価格 28,500円→25,900円
- ベアリング数 6個→7個
多数の進化ポイントがありつつも、お値段はよりリーズナブルになっており、ダイワの良心が感じられますね。
ディティール
自重

出荷状態の自重です。公称値通り、約190g。
塗装

ボディは、光輝塗装と呼ばれる塗装がされています。色合いは、深めのダークグレーという感じ。なかなかのツヤ感で、男前ですね。
サムレストの「D」マークは凹凸がつけられており、こだわりが感じられます。
ハンドル&スタードラグ

ハンドルは、85mm。 現代のロープロファイルリールらしいレングスで、長すぎず短すぎずなちょうど良いレングス。
ハンドルノブは1個ずつベアリングが入っています。

スタードラグは、’17TATULA SV TWや’19 TATULA TWでは無塗装仕上げのプラスチッキーなモノでしたが、塗装仕上げの上質なモノにグレードUPしています。
メカニカルブレーキダイヤル&クラッチ

「ゼロアジャスター」と呼んでいる、メカニカルブレーキダイヤル。
’19TATULA TWと同様に、タランチュラマークが鎮座しています。ただ、同じモノではなく、タランチュラマークが立体的な造形になっていたり、少し質感の高いモノに変更されています。
ダイワのゼロアジャスターの思想は、「釣行中のメカニカルブレーキ調整は不要」であるというもので、その影響か半分ぐらいリール側に埋まっている設計。
結構固めで、正直いって少し操作しにくい感じがあります。

クラッチは最近流行りの左右対象な形状です。
こちらも’19TATULAと比べると、サラサラとした金属調の塗装で高品質な仕上げとなっており、かっこいいですね。
触り心地、切り心地についてもまずまず良好といったところです。

参考までに、ベースモデルである’19TATULA TWの写真です。
TWS搭載

’19TATULA TWと同様に、低価格でTWS(Tウィングシステム)が楽しめます。

キャスト時(クラッチを切った時)に、レベルワインドがパカっと下に向かって開いて、ラインの放出抵抗を減らす仕組みです。
ダイワは、あらゆるベイトリールにこのTWSを搭載しており、非搭載機の方が少ないぐらいですね。
確かにライン放出時の抵抗減という意味では、非常に理にかなったシステムかと思います。
セルフOH(分解)する際に、構造がややこしいので足かせになるというのが唯一のデメリットです。
エアーブレーキユニット

ブレーキシステムは、熟成のマグフォースZ…では無く、SVスプール機なので「エアーブレーキ」を搭載。(公式HPにまだ記載がないのですが、そのはずです)
20段階で、迷いのないブレーキ設定が可能です。
後述する、32mm径のSVスプールを搭載したことによって、前モデルである’17TATULA SV TWと比べ、同じルアーウェイトでも1〜2段階ほど緩めてもバックラッシュしにくくなっています。
スプール

’20 TATULA SV TWの最大のトピックとして、フィネス寄りな32mm径SVスプールを搭載したことが挙げられるでしょう。
32mm径SVスプールの自重です。

参考までに、’17 TATULA SV TWのSVスプールの自重です。
やや軽量に仕上がっていますね。
φ33mm→φ32mmと小径化されているため、当たり前といえばそうです。
スプールの小径化により、フィネス寄りな性格を打ち出してきました。
実釣インプレ
驚きのキャストアキュラシー

早速、近所の砂利穴でテストしてきました。
ラインセッティングは、12lbフロロカーボンラインを、スプールエッジ2mmほど残して巻いています。
とりあえずレベルバイブ(3/8oz、約11g)をキャスト。
32mm径のSVスプールのキャストフィールの素晴らしさは特筆すべき点ですね。
この価格帯のリールの中では最上級。
飛距離もよく出るし、思ったところにスパスパと投げ込むことが可能です。
特に、’19TATULA TWと比較した時に、本当に同じボディのリールなのか?というぐらい洗練されています。
もちろん、マグネットブレーキ特有の失速感は多少なりとも感じられるものの、スプールレスポンスの良さによって、気にならないレベルに抑え込まれています。

フィネス性能を確かめるべく、タイニーブリッツMR(6.3g)を投げてみましたが、実用の範囲内で綺麗に飛んでいきます。
このあたりのスモールクランクは、リールによってはすでにキャストが辛くなってくるウェイトですが、全く問題が無いように思います。
巻き心地

巻き心地は、決して悪くはない感触ですが、すごく素晴らしいものでもありません。
とはいえ、価格を考えれば非常に検討しているレベルだと思います。
この辺りは、ベースモデルである’19TATULA TWとほぼ同じぐらい。
巻き重り感が極めて少ない
それと驚いたのは、エクストラハイギア仕様なのに、巻き重り感が極めて少ないということです。
これは驚きでした。
パーミング性能


’17TATULA SV TWと比べて、ほんの少しではありますがコンパクト化したボディですが、はっきりとパーミング性能はUPしています。
特に私のような手が小さいアングラーにとっては、非常に扱いやすくなったという印象です。
前後、それから高さが低くなっているのですが、個人的には特に高さが抑えられたことによって、握りやすくなっています。

’17TATULA SV TWと比べてどうか

今回、’20TATULA SV TWをテストする際に、改めて’17TATULA SV TWを同時にテストしました。
すると、’17TATULA SV TWも素晴らしいリールであると、再確認出来ました。まだまだ現役ですし、キャストアキュラシーは新型にも負けていません。
とはいえ、やはりスプール径の小径化は、フィネス寄りの能力がUPしたことは間違い無いですし、少しコンパクトなボディはパーミングのしやすさも感じます。
’19TATULA TWと比べてどうか

’19TATULA TWは豪快なキャストフィールです(笑)
もちろん、飛ばないという訳では無いのですが、キャスト時のノイズがやや大きい印象。同じボディのリールとは思えないぐらいフィーリングが違います。
’19TATULA TWが悪いというものではなく、’20TATULA SV TWが良すぎるという感じですね。
デメリット
大型ルアーへの対応
デメリットとしては、1ozを超えてくるような大きめのルアーの対応力については、33mm径スプールとややがっしり目のボディを持った、’17TATULA SV TWの方がしっくりくるということですね。
もちろん、パワー的には劣るところは少ないですが、やはり相性としては、そういった結論になるかと思います。
とはいえ、多くのアングラーがメインウェイトとするであろう、1/4oz〜1oz程度のルアーの扱いやすさについては大幅にUPしている印象なので、問題のないところです。
エクストラハイギアは90mmハンドルでも良いのでは?
ハンドル長が、’19TATULA TWでは90mmのロングハンドルが標準であったのに対して、’20TATULA SV TWでは85mmとなっています。
小径のSVスプールを搭載したという性格上、85mmでも問題は無いのですが、エクストラハイギア仕様に関しては90mmハンドルで良かったような気もします。
好みの分かれるタランチュラマーク

これが最大のデメリットかもしれないです(笑)
サイドカップにでかでかと施されたタランチュラマーク…ちょっと厨二病っぽい?ここは好みの分かれるところですね。
個人的には、無くて良い気がします。
まとめ
以上、ダイワ ’20タトゥーラSV TWのインプレッションでした。正直いって、この価格帯で選ぶなら一番イイリールだと思います。
直接的なライバル機種が無いシマノは、ちょっと焦った方がイイと思えるぐらいの素晴らしい仕上がりです。
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。
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