これまでシマノ製のベイトフィネスリールは、高価なアルデバランのみでした。
そんなラインナップの穴を埋める、’17スコーピオンBFS。
期待の新星でありつつも、安易な軽量化を施した「劣化版アルデバラン」なのか。
その真相をシェアします。
お詫び
まず最初にお詫びです。
前回、スコーピオンBFSについての記事を書かせていただいたのですが、その時点では、シマノから正式にアナウンスが無く、メインギアの素材が不明でした。
そのため、真鍮ギアを採用している可能性が高い、とお伝えしました。
これは間違いで、ジュラルミンギアになるようです。
前回の経緯

’16スコーピオン70
前回記事執筆時点で、スコーピオンBFSは、真鍮ギアを採用して欲しいというお話がありました。
なぜなら、ベースモデルである’16スコーピオン70は、アルミフレーム+真鍮ギアを採用するタフネス系モデル。
スコーピオンBFSが、真鍮ギアを捨て、ジュラルミンギアを採用すると、ただのアルデバランの廉価モデルになってしまうという危惧がありました。
なので、安易な軽量化に走らず、真鍮ギアのまま、ベースモデルのタフネスさを受け継いで欲しい。
そんな声が聞こえていたのです。
真鍮ギア採用説
しかし当時は真鍮ギアを採用しているという噂もありました。
確定的な情報を得る事はなかったのですが、希望的観測も込めて、スコーピオンBFSは真鍮ギアを採用しつつ、他のどこかで無理な軽量化を行なった?というのが前回の予測でした。
真鍮ギアを採用するならば、タフネス系ベイトフィネスリールとしての価値があるリールになりそうだ、と。
ガッカリなジュラルミン採用?
しかし、シマノから正式に発表された仕様を確認すると、やっぱりジュラルミンギアを採用していました。
「ベイトフィネスリール」として、感度や軽量化を求めた、当然の結果とも言えますが…
残念ながら劣化版アルデバラン?に近いモデルになってしまいそうです。

自重
前回記事執筆時点で、165gという、ベースモデルである’16スコーピオン70からマイナス15gという軽量化を敢行した、という情報を得ていました。
やっぱりこれは真鍮→ジュラルミンギアの採用によって得た軽量化だったんですね。
軽量設計が全て?
「ベイトフィネスリール」としてリリースするので、軽量設計が優先された結果なのでしょう。
確かにカタログスペック上、もっとも分かりやすくて、響きやすいのが「自重」ですよね。
おまけ
Twitterのフォロワーさんに教えていただいたのですが、SHIMANOのリールの「仕様一覧」の存在をご存知ですか?
「バス&ソルト 両軸リール仕様一覧」という資料で、現行シマノのベイトリールすべての詳細が載っている資料になります。
この資料の場所は、なんでもいいのでSHIMANOのHPの各リールのページへ行きます。
最下部に、「製品サポート&関連コンテンツ」というタイトルがあり、そのすぐ下にPDFファイルが有ります。
スプール材質、フレーム材質、ドライブギア材質、スプール外径など、知りたい情報がすべて一覧で載っています!
すでにご存知の方が多いかも知れませんが、私はその存在を明確に知らなかったので、シェアしておきます。(汗
(スピニングリールの仕様一覧もあります。)
これを見る限り、フレーム素材が、マグネシウム(アルデバランBFS)か、アルミニウム(スコーピオンBFS)ぐらいの違いになりそうです。
アルデバランとの差額分
とはいえ、正直言って、やはりアルデバランBFSは高価であるのも事実。
安価なスコーピオンBFSは、核となるFTBスプールとマグブレーキシステムはアルデBFSと同一のものを搭載しており、8lb-45mという非常に少なめのラインキャパも同一。
と言うことで、リールの極端な軽さを求めない、ライトプラッキングなどの用途であれば、スコーピオンBFSを購入し、アベイルの深溝スプールなどをインストールして遊ぶのも面白いんではないかなあ。と思う次第です。(アルデバランBFSをスプールカスタムすると、トータルでかなり高額になりますし)
NEWマイクロキャストカスタムスプール 【17SCP29R】→10lb-50mと純正よりもラインキャパが増強されています。
と言うわけで、スコーピオンBFSの活路の見出し方としては、差額分をカスタムスプールなどに投資してみる、のはいかがでしょうか(^ ^)
【シマノ】17スコーピオンBFS XG用 ハンドルノブベアリング(+2BB)
また、ハンドルノブベアリングも片側だけになっていたりと、いじる楽しみが残されているのも魅力ですね。
アルデバランBFSは、純正でハンドルノブベアリングが4BBですので…(いや、むしろ良いことだろ、って言うツッコミはさておきw)
まとめ
シマノのエントリーベイトフィネスリール、スコーピオンBFS。
安価なベイトフィネスリールとして、価格的なエントリーモデルとしての存在価値はありそうです。
しかし、旧アルテグラのような、「これじゃなきゃダメ」な、安くても換えの効かない、尖った存在にはならなさそうです。
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。