16アルデバランBFS XGのインプレです。超軽量スプールによって鋭い回りだしを実現するFTB。
驚異の軽量ルアーへの対応力をチェックしつつ、ベイトタックルで無理して投げる必要性を考えます。
目次
’16 アルデバランBFS インプレ

シマノ ’16アルデバランBFS XG LEFTのインプレです。
左ハンドル&エクストラハイギア仕様になります。
SPEC
モデル | 16アルデバランBFS XG LEFT |
ギア比 | 8.0:1 |
スプール径 | 32mm |
最大巻上長 | 80cm |
ライン キャパシティ |
8lb-45m |
リール重量 | 130g |
ハンドル長 | 84mm |
ベアリング ボール/ローラー |
9/1 |
ディティール
デザイン

尖った感じのちょっと変わったデザインですよね。塗装はグレーを基調とした落ち着いたイメージ。
賛否両論あると思いますが、見慣れてくると可愛く見えてきます(笑)
めっちゃ軽い(130g)

一番目を引くポイントは自重がたったの130gという点。ベイトリールとしては最軽量クラスと言える水準です。本当に軽く、オモチャみたいに感じます。
軽量な超々ジュラルミン製のメインギアと、マグネシウム製ボディの組み合わせで実現しています。
組み合わせるロッドとのバランス次第では軽すぎる、ということも起こり得ます。
ただ、ベイトフィネスで扱うことの多い軽量プラグやワームとの相性は抜群です。
ハンドル

ハンドルは、84mm。
シルバーとゴールドのダブルアルマイト加工が施されています。素材はジュラルミン。

超々ジュラルミン製のAvail オフセットハンドル LT 85mmを装着することで、さらなる軽量化をすることも可能です。
巻きの感触

巻き心地は、非マイクロモジュールギアながら、かなりスムーズでシルキーです。
精緻感の高い仕上がりで、シャッドやスモールクランクなどの巻きモノに使っても文句は出ない感じ。
また、XG(エクストラハイギア)仕様ということでいわゆる「巻き重り」が心配ですが、あまり感じません。
84mmのハンドル長がよくマッチングしています。
スプールの回転性能

搭載されているブレーキシステム、FTB(フィネスチューンブレーキシステム)の最大の特徴は、マグネットブレーキ化によってブレーキユニットとスプール本体が分離し、とにかくスプールが軽い!ことです。

初期立ち上がりがとても鋭く、軽量ルアーに高度に追従してくれるので、ストレスの少ないキャストが可能です。
メガフォン形状のレベルワインダー

レベルワインダーがメガフォン形状となっており、ラインの抜けが良いですね。
特にPEラインセッティングにした際の、ノットの抜けが良いのは助かります。
実投インプレ
16アルデバランBFSを使って軽量ルアーを投げてみました。
ロッド:ファンタジスタ YABAI FCY62l
ライン:フロロ10lb
マグネット:8個
マグネットはデフォルトの6個だとセッティングがピーキーなので、8個にする方が全域で扱いやすくなります。
いつものネコリグ

オーエスピー ドライブクローラー Feco対応 5.5inch OSP DoLive Crawler 【2】 050みみずぅ 5.5inch
ドライブクローラー5.5インチ+ネイルシンカー1.8gの組み合わせ。
ドライブクローラー5.5インチの自重は5.9g。1.8gのネイルシンカーを合わせると7.7g。フックの分がさらに+α。
ブレーキは3~4の間ぐらい。
まあまあスカッと飛び、気持ちいい。スプールの回転性能の高さをひしひしと感じます。

ミブロ デリンジャー

続きましてはミブロデリンジャー。7.7g。
とても気持ち良く投げれます。ネコリグよりも空気抵抗が少ない分距離が出ます。
ブレーキは3.5ぐらいでしたが、もうちょっと下げても良いかも。
ラッキークラフト クラッチXD

だんだん軽くしていきます。ラッキークラフト クラッチXD、6.4g。ブレーキは4ぐらい。
このぐらいのスモールプラグはかなり最適な感じがしました。無理して投げてる感はゼロ。
普通のベイトタックルじゃ飛ばないけど、スピニングタックルでやるにはちょっと重い微妙な位置のスモールクランク。
この手のルアーを投げるには最高に良いです。
ラッキークラフト ベビーシャッド60SP

続いては真打、ベビーシャッド60SP。4.8gとかなり軽量。
さすがにバックラッシュするだろうと思い、ブレーキは5ぐらいと少し強めに設定。
普通に投げる事が出来ました。(調子乗ってちょっと適当に投げたらバックラッシュしましたがw)
飛距離はスピニングで投げる場合には到底敵わない感じでしたが、そこそこ。
ただし「気持ちよく投げれるか」と言われるとちょっと微妙です。
5g以下のスモールプラグは投げれるけど、適応としては△といったところ。
マグブレーキの感触
シマノリールの中で、バスライズとアルデバランBFSの2機種のみがマグネットブレーキを採用しています。
(バスライズのブレーキはFTBではなく、コスト重視で採用されているイージーマグと呼ばれるブレーキユニットです)
正直、ずっとマグネットブレーキをやり続けているダイワやアブガルシアに比べて、その出来はやはり一歩劣るものなのか?と疑っていたのです。
しかし、違和感、失速感などはほとんど感じさせず、非常に優れたキャストフィールを実現していました。
5g以下はコツが要る
ただし、5g以下のルアーを投げる際は、漫然と投げるだけだとバックラッシュしやすいように感じました。
ルアーの飛ぶスピードとスプールの回転をしっかり合わせて投げる必要があります。
この辺りはブレーキのセッティングをちゃんと煮詰めていけば、解消されるのかもしれません。
ロッドにもよりますが、やはり最も適応が高いのは6g~7gぐらいのスモールプラグを投げたときですね。
無理して投げる意味

確かに5g以下のルアーも投げれます。対応力はかなり高次元で、そこそこ普通に投げれてしまうのは凄い事です。
ただ、個人的な感覚としては、フィーリングはスイートではないので、無理して投げる必要もないと感じます。
ベイトタックルの限界
これ以上回転性能を上げることはもう無理なのでは?というぐらい初期立ち上がりの鋭いスプールです。
気持ちよく投げれる範囲という意味では、「ベイトタックルの限界」は5gぐらいなのかなと感じました。
「ベイトリールでの軽量ルアーの限界」をアルデバランBFSで感じることができます。
FTBはPEラインセッティングで覚醒する
メインラインをPEラインにすることで、より軽量なルアーに対応します。
フロロカーボンでは厳しかった3g台、2g台のルアーも、戦力になるレベルでキャスト可能です。
シマノのFTB(フィネスチューンブレーキシステム)はラインセッティング次第で、フィーリングが激変します。
アベイルスプールの誘惑

ベイトフィネスリールにおいて、もっと軽いモノを投げてみたい、という要求はつきもの。
アベイル社から、純正のFTBブレーキユニットが使えるマイクロキャストスプールがリリースされています。
主に渓流ベイトフィネスや、エリアフィッシングにおいて超軽量のルアーを扱うためのスプールで、十分以上に軽いと思った純正スプールよりもさらに軽く仕上がっています。
(Microcast Spool 16ALD15R : 4.9g、純正スプール : 7.7g)
ライバル機種、アブガルシア ’16 Revo LTX-BF8+Availスプールのインプレ
アブガルシアのライバル機種である、 ’16 Revo LTX-BF8にAvailの軽量スプールを組み合わせたインプレです。
アルデバランBFSのFTBもかなりの実力ですが、さらに一枚上手なのが、LTX-BF8でした。
まとめ
以上、シマノ ’16 アルデバランBFS XG LEFTのインプレでした。
回転性能は非常に高く、フィーリングもとても気持ち良い。
かなり高いレベルでまとまった工業製品で、やや高価ですが、価格に見合った性能であると感じます。
ikahimeを最後までお読みいただきありがとうございました。
